タイ北部の国境の町・チェンセンとメーサイを観光し、バスでチェンライへ戻る

国境を越えミャンマーに向かう人々

ゴールデントライアングルを観光した後、グリーンバス(Greenbus)のミニバンに乗り込み、チェンセン(チェンセーン)まで戻ることにした。チェンセンはメコン川沿いに開かれたラオスとの国境の町だ。メコン川を越えるとそこはラオスである。

前回の記事:タイ、ラオス、ミャンマーの3カ国の国境が接するゴールデントライアングルを日帰り観光

チェンセンの町は、東西に伸びるパホンヨーティン通り(Phahonyothin Road)が中心となっており、東のメコン川の近くでは市場(マーケット)が開かれ屋台が立ち並んでいる。歩いて回れる小さな町だが、思ったよりも発展している印象だ。

チェンセン(チェンセーン)の市場

チェンセン(チェンセーン)の市場

屋台が立ち並ぶ

屋台が立ち並ぶ

チェンセンに到着したのは午後2時過ぎだった。この日はこの後メーサイ(メーサーイ)に立ち寄ってからバスでチェンライに帰る予定だったので、急ぎ足でチェンセンを観光することにした。

チェンセンには仏塔が多い。ビルマ(ミャンマー)の影響を受けているようだ。食事もそうだが、タイ北部に行くほどミャンマー色が濃くなってくるように思う。パホンヨーティン通りを西に歩くと、チェンセン博物館の隣に、「ワット・チェディ・ルアン(Wat Chedi Luang)」の寺院と大きな仏塔がある。

「ワット・チェディ・ルアン(Wat Chedi Luang)」の仏塔

「ワット・チェディ・ルアン(Wat Chedi Luang)」の仏塔

趣のある古い仏塔だ

趣のある古い仏塔だ

更にパホンヨーティン通りを西に歩くと、市街地の西端、道路の突き当たりにパーサック歴史公園がある。遺跡地帯が公園になっており、公園には「ワット・パーサック(Wat Pa Sak)」の大きな仏塔がある。

「ワット・パーサック(Wat Pa Sak)」

「ワット・パーサック(Wat Pa Sak)」

せっかくなので仏塔を間近で見ようと、入場料50バーツを支払って中に入ることにした。チェンセンには古い建造物が多いようで、この仏塔も1295年に建てられたものらしい。

1295年に建てられた古い仏塔

1295年に建てられた古い仏塔

林に囲まれた仏塔周辺の草むらには寺院跡が点在している。この風景を見て、何故か昔よく遊んだスーパーファミコンのRPG「ガイア幻想紀」を思い出した。

パーサック歴史公園の寺院跡

パーサック歴史公園の寺院跡

草むらに寺院跡が点在する

草むらに寺院跡が点在する

パホンヨーティン通りを東から西へと歩いたところで、メーサイに行くため再度来た道を戻り、ミニバンやソンテウ、モーターサイ(トゥクトゥク)などが集まっているらしいメコン川近くへ向かう。

市場にはモーターサイ(トゥクトゥク)が停まっている

市場にはモーターサイ(トゥクトゥク)が停まっている

ガイドブックによるとチェンセンからメーサイまではソンテウが走っているようだが、ソンテウを探すものの見つからない。モーターサイのおじさんたちにメーサイまで行けるか聞いてみたところ、700バーツで行ってくれるとのことだった。

700バーツは高いのでモーターサイは諦め、ミニバンの乗り場らしきところで待ってみることにした。すると、モーターサイの運転手のおじさんがやって来て、「客が少ないからミニバンは午前中しかやっていないよ」と僕に向かって言った。「ソンテウは?」と聞いてもあまり英語は通じないのかよく分からない答えしか返ってこなかった。観光客が少ないせいなのか、どうもタイ北部に来てから移動で苦労することが多い。

僕が迷っていると、おじさんは魅力的な言葉で誘惑してくる。「モーターサイだと遅いから、俺の車で連れて行ってあげるよ。エアコン付きだし昼寝もできるんだぜ」。英語はそれほど通じなくても営業トークはバッチリらしい。700バーツは高いと思いながらも、ソンテウを待っても来るかどうかも分からないので、車で乗せて行ってもらうことにした。

チェンセンからメーサイまでは1時間ほどだ。メーサイに到着したのは午後4時頃だった。メーサイからチェンライ行きの最終バスは午後6時なので、2時間は見て回れる計算だ。

メーサイ(メーサーイ)に到着

メーサイ(メーサーイ)に到着

メーサイはタイ最北端にあるミャンマーとの国境の町だ。大きな国境ゲートビルがあり、陸路でミャンマーに渡ることができる。日本人がミャンマーに入国するにはビザが必要だが、ビザなしでもパスポートを提出して手続きをすればミャンマーのタチレイ(タチレク)周辺のみ一時入国ができるようだ。

国境を越えミャンマーに向かう人々

国境を越えミャンマーに向かう人々

国境ゲートビルに向かって右側に進み、土産物屋が立ち並ぶ通りを抜けると、タイ最北端の碑がある。

タイ最北端の碑

タイ最北端の碑

ここからはタイとミャンマーを行き来する人たちが見える。タイとミャンマーを繋ぐ橋の上には警察官がいて、なんだか物々しい雰囲気だ。僕にはタイ人との区別は付かないが、当然のことながらメーサイにはミャンマー人も多いのだろう。

タイとミャンマーを繋ぐ橋

タイとミャンマーを繋ぐ橋

メーサイのメイン通りは、国境ゲートビルへと続くパホンヨーティン通り(Phahonyothin Road)だ。パホンヨーティン通りから横に入ると商店街(マーケット)がある。タイ北部の田舎町はマーケットばかり開かれている印象だ。

パホンヨーティン通り(Phahonyothin Road)

パホンヨーティン通り(Phahonyothin Road)

メーサイの商店街(マーケット)

メーサイの商店街(マーケット)

商店街を西に抜けると、寺院「ワット・ドイワオ(Wat Doi Wao)」がある。時間がなかったので今回は行くのを断念したが、坂道を上ったところには展望台があり、そこからはメーサイ市街地とミャンマーを望むことができるようだ。

「ワット・ドイワオ(Wat Doi Wao)」入り口

「ワット・ドイワオ(Wat Doi Wao)」入り口

チェンライ行きの午後6時発の最終バスに乗り遅れると困る(まぁ、最悪の場合ホテルを取れば良いし、そうすれば翌日ミャンマーの観光もできるのでそれほど困らないけど)ので、早めにバスターミナルへ向かうことにした。パホンヨーティン通りにあるセブンイレブン前からバスターミナル行きの赤いソンテウが出ている。料金は15バーツだ。

バスターミナルに到着し、チェンライ行きのバスに乗り込んだ。チェンライまでのバス料金は39バーツだった。道中、何度かチェックポイント(検問所)でバスが停車して警察官がバスの中に入ってきたが、手に持って準備していたにもかかわらずパスポートを手渡して見せる必要はなかった。

タイ北部の国境の町の日帰り観光は移動にかなり手間取ったが、無事にチェンライへと戻ってくることができた。今回はゴールデントライアングル、チェンセン、メーサイを回ったが、特にゴールデントライアングルはおすすめだ。チェンライに来たなら是非、国境の小さな町にも訪れて欲しい。